茶十徳(永田麟谷 書:お茶の安田園 所蔵)

「茶十徳」とは、今から八百年ほど前に茶相・栄西禅師の弟子・明恵上人が京都の栂尾高山寺の庭にお茶の種を蒔き、お茶を飲むことの効用を「十ケ条」に著し広めたことに由来します。

最近の科学技術や医学の進歩により、先人が経験的に感じとってきた秘密が解き明かされつつあります。今までの研究で報告された様々な効用は次の通りです。

 

◇ お茶のカテキン類や渋味成分

   発ガン抑制、コレステロール低下作用、抗インフルエンザ作用、抗腫瘍・抗菌作用、口臭予防、

   虫歯予防、抗酸化作用、突然変異抑制作用、血圧上昇抑制、血糖値上昇抑制

   

◇ カフェイン

   眠気覚まし、利尿作用

 

◇ ビタミンC

   ストレス解消、利尿作用

 

◇ ビタミンB群: 糖質の代謝

 

◇ その他 

   γーアミノ酪酸 → 血圧降下作用、  フラボノイド → 血管壁強化・口臭予防、   

   フッ素 → 虫歯予防

   ビタミンE → 抗酸化作用、       テアニン(アミノ酸の一種) → 緑茶の旨み成分

 

食後お茶を飲むことで虫歯予防になり、血糖値が急激に上がるのを防ぎ、食中毒の予防にもなり、

番茶でうがいすることで抗菌、風邪の予防に一役買っているんです。

先人の生活の知恵、お茶だけではありませんが、大切に後世へ伝えて行きたいものですね。